肌の水分量は大丈夫?肌悩みを引き起こすその前に
肌の水分量の低下は、乾燥やかゆみ、ニキビ、肌荒れ、キメの乱れといった、肌トラブルを引き起こす原因になることをご存知ですか?
健康的な肌状態をキープするためには、適度な肌の水分量を保つことが大切です。
今回は肌の水分量について、増やすために気をつけるべきことや、スキンケアのポイントまでご紹介します。
肌状態を左右する、肌の水分量とは?
肌(皮膚)は外側から「表皮」「真皮」「皮下組織」という3層で成り立っています。
肌の水分量とは、表皮のもっとも外側にある「皮脂膜」の下にある「角質層」の水分量のこと。
この角質層は、肌の細胞が約28日のサイクルで生まれ変わる仕組みの「ターンオーバー」によって生まれ変わるため、正常なターンオーバーを繰り返すことによって、肌の水分量は保たれます。
個人差もありますが、一般的に潤いやツヤ、ハリのある健康的な肌の平均水分量は20〜30%とされ、40%以上になるとより理想的な水分量とされます。
自分の肌の水分量が今どのくらいか気になりますよね?
ネットなどで手軽に購入できる、肌水分チェッカー(スキンチェッカー)で調べることができます。
平均水分量の20〜30%を下回ると、乾燥からくるかゆみや小ジワ、炎症、それによる赤み、肌荒れ、キメの乱れ、といった、肌トラブルを引き起こします。
また、水分量が低下していると、これらの肌トラブルが徐々に悪化し、さらに水分量が減っていくといった、肌の負のスパイラルにつながってしまうことも。
これを断ち切るには、肌の水分量を上げて、常にベストな状態をキープすることが大切です。
肌の水分量が減ってしまうワケ
表皮の最も外側にあるわずか0.02mmの角質層には、体内の水分の蒸発を防いだり、乾燥や外部刺激から肌を守るバリア機能の働きがあります。
このバリア機能の低下が、肌の水分量を減らしてしまう大きな原因となりますが、
どのようにしてバリア機能は低下するのでしょうか。
○加齢による影響
年齢を重ねるにつれて、皮脂などの分泌量が減少し、肌に水分を蓄えるためのバリア機能が低下していきます。すると、肌のターンオーバーが正常に行われず、水分が蒸発したり、角質が厚くなることによって、浸透力が弱まったりして、結果、水分量が減少してしまいます。
○紫外線・環境的な刺激
紫外線や花粉、PM2.5などの外部刺激は、皮膚の表面から深部にまでダメージを与え、バリア機能を低下させます。
また、肌の水分量が足りていないとさらに紫外線や環境的なダメージを受けやすくなります。
○生活習慣の乱れとストレス
食事の偏りや栄養不足など、食生活の乱れや運動不足による血行不良、またストレスもバリア機能を低下させる原因です。とくに睡眠不足は、成長ホルモンの分泌の低下による肌のターンオーバーの乱れ、さらに水分量減少を引き起こします。
○間違ったスキンケア
スキンケアによる摩擦や刺激は、肌のバリア機能低下につながります。「擦る」「何度も触る」やタオルでの摩擦などは、とくに肌に大きな負担をかけてしまいます。
水分量を上げるための「年齢別のポイント」
肌の水分量を増やす方法は、年齢によっても少しずつ変わってきます。自分の年齢に合った対策で、バリア機能を正常に整え、肌の内側にしっかり水分を蓄えましょう。
○30代のポイント
まだ肌の乾燥が気にならない年齢でも、スキンケアでしっかりと肌に水分を与えることが大切です。水分量を上げる成分のセラミドやコラーゲン、ヒアルロン酸などが配合されたアイテムを味方に。乾燥が気になる人や敏感肌の人は、ひとつのアイテムで肌の保湿を補えるスチームクリームのようなものがオススメです。
○40代のポイント
エイジングが気になる年齢からは、さらに肌への水分補給を意識した保湿ケアを心がけましょう。スチームクリームにも配合されているオーツ麦など、より保湿力のあるものやクオリティの高い原材料を使用しているアイテムをセレクト。また、日焼け止めや日傘などで、今まで以上にしっかりと紫外線ケアも行いましょう。
○50代以上のポイント
40代と同じく、エイジングを意識したスキンケアと並行して、食事も重要。年齢を重ねると食欲が衰えてきますが、セラミドを多く含むこんにゃくやほうれん草、米、黒ごまなどを積極的に摂りましょう。また腸内環境を整える乳酸菌を含む乳製品は、肌の保湿力を高め、水分量を上げると研究結果も出ているのでオススメです。
肌の水分量を上げる、スキンケア方法
スキンケアの順番は、落とす「クレンジング」→洗う「洗顔」→潤す「化粧水」→与える「美容液」→閉じ込める・守る「乳液」「クリーム」。朝は洗うが「洗顔」からになります。
今日から、肌の水分量アップを目指したスキンケアを心がけていきましょう。
①クレンジングと洗顔で、優しく落とす
肌は水分と油分のバランス良いと健康的な状態を保つことができます。
クレンジングも洗顔も、汚れを落とそうとゴシゴシ洗いはNG。過剰な洗顔は、必要な皮脂を奪ってしまい、乾燥を招くことにつながります。
優しく、丁寧に、顔全体を包み込むようにして、肌に摩擦を与えずに洗い流しましょう。
②化粧水と美容液で、しっかり保湿
肌のバリア機能を整え、水分量を上げるために必要な保湿。両手のひらで優しく顔全体を覆うようにしながら、高保湿美容液や化粧水をしっかり肌に与えて、潤しましょう。すでに水分量が減っているかも、バリア機能が低下しているかも、と思う人は、肌に負担の少ない低刺激のアイテムを使用しましょう。
③ 乳液とクリームで、閉じ込めて守る
化粧水で与えた水分と美容液で届けた栄養は、乳液とクリームでしっかりフタをして閉じ込めます。浸透をアップさせるだけでなく、肌の表面にバリアを張ることで、外からの刺激からも肌を守ります。スチームクリームのような柔らかいテクスチャーのアイテムなら、より肌への負担も軽減できます。
まとめ
バリア機能を整えて、肌の水分量を上げることで、乾燥や炎症、肌荒れといった大きな肌トラブルは起こりにくくなります。みずみずしく、ツヤとハリのある健康的な肌を目指して、生活習慣の改善や正しいスキンケアを心がけましょう。
ライタープロフィール
伊東 夕佳 Yuka Ito
鎌倉市出身。国会議員秘書として従事したのち、大手広告代理店にて、アパレルや美容、エンタメ系クライアントを担当。その後フリーに転身。
女性誌や大手化粧品メーカー、大手飲料メーカー、大手芸能事務所のメディアでエディター・ライターとして従事する傍ら、国内化粧品会社やアジア企業のPRも行う。
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