コスメギフトを贈る間柄~20年続く同級生との伝統行事を振り返る~
ギフト選びは、好きだけれど、ちょっと苦手。なぜなら、正解がないからです。相手に喜んでもらえたのかどうか、ほとんどの場合わからない。同級生と20年続けているクリスマスパーティーのプレゼント交換から、喜んでもらえたコスメギフトを探っていきます。
我らが伝統行事、20周年を迎えるクリスマスイベント
世界各地でさまざまなクリスマスの伝統行事があるように、各家庭、各個人にもお約束の習慣がありますね。私にとって、クリスマスと言えば、クリパ。クリスマスパーティーです。大学3年生のときに同級生の女子8名で私の家に集まってパーティーを開いたのですが、それが毎年の恒例行事となり、今年はなんと20回目、20周年を迎える運びとなりました。韓国語専攻の同級生同士の集いで、「コリア科クリパ」。大学進学とともに19歳で親元を離れた私にとっては、両親と過ごしたクリスマスの回数を超え、コリア科クリパがトラディショナルなイベントになっています。
もともとはクリパの他にも各メンバーの誕生日のお祝いなどで年に数回集まってお祝いをしていたのですが、20代半ば以降、仕事や結婚や出産やらで頻繁に集まることは難しくなり、最終的に残ったのが年1回のクリパでした。ホームパーティーから始まってレストラン、ホテルのアフタヌーンティーなど、その時々で形式を変えつつ、コロナ禍ではビデオ通話も取り入れるようになり、今年2021年はリアル+リモートのハイブリッド開催を予定しています。
我々のクリパの伝統行事は、プレゼント交換です。参加者や会場はその時々の事情で変わりますが、コスメギフトなど何らかのプレゼントを用意して交換することは変わらず続いています。条件設定や渡し方などをいろいろ試した結果、現在続いている方法は、大まかなテーマと予算を決めて、あみだくじで「自分がギフトを渡す人」だけが分かっている状態で準備をすること。ギフトを誰に渡すか分からないと、とりあえず誰も困らないような無難なセレクトにするしかない。それがけっこう難しくて、かつギフト選びがおもしろくなかったのです。
贈る相手が分かっていると、格段にギフトを選びやすくなりますね。「こういうの好きだろうな」「ちょっと変化球かもしれないけどこういうアプローチもあるかな」「彼女だったらコスメギフトもありかな」などなど、相手のことを考えながら、相手について知っていることを思い出しながら、プレゼント探しの始まり。至福のひとときです。
コスメギフトを贈って喜んでもらえた思い出
私はコスメが大好きです。がんばった自分へのご褒美に、コスメほど最適なものはないと思っています。美しいものを手に入れる喜びと使う喜びはもちろんのこと、小さくて場所をとらず、体に悪いことはなく、誰にも迷惑をかけない。スイーツと違って太ることもなく。ほどよく消えものなのもちょうどいい。
コスメギフトは贈りたいし贈られたいといつも思っているのですが、いざ現実的に考えると、難しいことも多々ありますね。カラーコスメは、肌の色味との相性があるので似合わないこともあって当然。私は、会社からの誕生日プレゼントで自分で選んだ色のリップをもらったことがあるのですが、どうにもこうにも似合わず。未練がましく何度もトライして、泣く泣くメルカリ行きになったことがありました。そんな中で、メイクアップアイテムに関するコスメギフトの良い思い出を振り返ってみます。
ある年のプレゼント交換のテーマは「チョコレート」でした。他の参加メンバーが、人気ショコラティエの詰め合わせや、チョコレートリキュールなど食品関係のものを持ち寄るなか、私は板チョコレートの形のキュートなケースに入ったアイシャドウのパレットを選んでみました。全色がブラウンのシックなトーンで統一されたカラーパレットで、使いやすそうな色がずらりと入っている。さらにチョコレートの香り付き。贈る相手のMちゃんの普段のメイクからも使ってもらえそうだし、意外性という点でも自信があったのだけど、見事Mちゃんのツボにヒットして、思いのほか喜んでもらえました。さらには、Mちゃんが使っているのを見てうらやましがった家族にMちゃんは同じものを買ってプレゼントしたという後日談付き。貰い手に喜んでもらえたことが明確に分かる稀有なエピソードで、嬉しかったことをよく覚えています。
With コロナの時代、ハンドクリームを贈りたい
ところで、今年2021年のクリパは、プレゼント交換のテーマと贈る相手がまだ決まっていません。コスメギフトの中でも、スキンケアアイテムだったらハンドクリームやボディクリームは贈りやすいですね。このご時世、特にハンドクリームは洗面台や仕事場など使う場所ごとに置いておきたいですし、いくつあってもありがたい。スチームクリームだったら肌質問わず使ってもらえるし、相手によってデザインを選べるのも楽しい!ということで、我らがクリパに参加する友人たちに、スチームクリームを贈る場合の妄想をしてみました。
お菓子が大好きなRちゃんへ
お菓子を作るのも買うのも大好きなRちゃんは、限定パッケージに弱くて、彼女の家にはお菓子が入っていた可愛い缶や箱が大切にとってあります。お菓子作りで手肌が乾燥しがちだろうから、スチームクリームでしっかりいたわってほしいな。小さな芸術ともいえるこのデザイン缶は、きっと空き缶コレクションに加わるはず。
猫好きなYへ
丸猫ダヤン/スチームクリーム限定デザイン*
いつも猫たちへの愛があふれているYには、丸猫ダヤンをセレクト。落ち着いた色味も好きなんじゃないかな。忙しいパソコン作業の仕事の合間に、手の保湿をしながらやさしい香りでリラックスしてねという気持ちもこめて。
ムードメーカーのMちゃんへ
レ・パパラッチ/スチームクリーム限定デザイン*
カラフルなお花のパッケージの第一印象で、Mちゃんの好みに合いそうだなと直感。そういえば学生時代に演劇部に在籍していた彼女は、華のある盛り上げ役でいつも話題の中心なのです。パパラッチされることはなかったと思うけれど、そんな彼女にぜひ贈りたいと思いました。
スヌーピー好きのKちゃんへ
ホリデイ・ハピネス/スチームクリーム限定デザイン* 学生時代、出掛けた先でスヌーピーのキーホルダーを見つけるたびに買っていたKちゃん。今はそこまでではないかもしれないけれど、絶対もらって悪い気はしないはず。使い終わったあとも、クリスマスの飾りとして楽しんでもらえるといいな。
和風美人のIちゃんへ
切子文様/スチームクリーム限定デザイン* いつも優しくて、控えめで、丁寧に人の話を聞いてくれるIちゃん。涼やかできれいな顔立ちでいいなぁ、と会うたびに思う(私は典型的な縄文系の濃い顔立ちにつき)。ふんわりやわらかな雰囲気の中に1本筋が通った意志の強さがあって、この切子文様は喜んでもらうためのセレクトというよりも、Iちゃんのきりっとしたところから想起されるイメージ。
しばらく会っていないNちゃんへ
エスペシャリーフォーユー・ボタニカル/スチームクリーム限定デザイン*実は、Nちゃんのことは、あまり深く知らない。服装や持ち物から想像できる「嫌いではなさそうなテイスト」は分かるのだけど、こういうの大好き!というツボは分からない。彼女の子どもらに受けそうなキャラクターデザインを選びそうになったのだけど、いえいえこれはNちゃんへのギフト。だから、Especially For You。子どもたちにも全身使えるクリームだけれども、何よりまずは1年間がんばった自分をねぎらってあげてね。
プレゼントを贈るのはやっぱり楽しい
ギフト選びは苦手と冒頭で書きましたが、私ときたら、ビジネスの場でお詫びの品を用意しなければならなくなった時ですら、「とりあえずずっしり重みのある老舗和菓子屋の羊羹」で本当にいいのか?つい考えてしまいます。自分が羊羹を数本もらったら、とても困る。味としてあまり得意ではないのもあるけれど、食べるとしても一度に一切れ。他の人に配るとて、4人家族で1本でも持て余さないか・・・など、くよくよと考えてしまう。でも、それは、贈る相手のことをよく知らないからだと気付きました。相手のことを知り、その人のことを考えながらギフトを選ぶのはとても楽しい。さて、今年のプレゼント交換のテーマをどうするか、メンバーに提案の連絡をしてみることにします。クリスマスにぴったりのデザイン
* 数量限定のため、なくなり次第終了となります。
ライタープロフィール
椎木 うらら/Urara Shiinoki
シンプルライフとコスメを愛するライター。ミニマリストの生活に憧れるけど、手放せないものも多い40代。ステイホームの影響で趣味のスウィングジャズ&ダンスから少し遠ざかった一方、英文パターンで編む編み物にハマり、現在月1着のペースでウェアを制作中。K(表編み)とP(裏編み)で構築されるシンプルかつ無限の世界に夢中です。