祝15周年!スチームクリーム誕生秘話を突撃インタビュー!
スタッフザキです。スチームクリームは今月4月7日で、なんとブランド誕生15周年を迎えます!いつもスチームクリームを応援してくださる皆様のおかげです。ありがとうございます!
そこで今回は15周年を記念して、スチームクリーム誕生から今日まで、ブランドを支え続けてきた、スチームクリーム創設者・代表取締役アンドリューとブランドディレクター田上に、ブランド誕生秘話や思い出に残っている出来事などを突撃インタビューしてきました!
スタッフザキも初めて聞くエピソードの数々…。皆さんにもお楽しみいただけると嬉しいです。
スチームクリームブランド誕生秘話
ザキ:まずブランド創立にあたって、特にこだわったポイントやこれは大変だったな…という出来事があればぜひ教えてください。
アンドリュー:当時は別のコスメブランドを手掛けていて、約300アイテム程販売している中でスキンケアについての考え方が複雑になってきた、という話題がよく出ていました。 本当にアイテムはこんなに必要?だったり、ブランドからたくさん商品を出すけど、その分大量に在庫処分するというのもありました。
人間の皮膚って昔から大幅に変わったかというとそうではなくて。それであればお客様にとってたくさんのスキンケアアイテムが必要なのか?もっとシンプルにできないか?と考えたのがブランドの始まりです。
田上:2006年10月にSC.Cometics(現在の「Sonotas 株式会社」へ社名を変更する前の社名)を創業したのですが、その前に構想を練る準備期間が何年かありました。 クリーム一品でブランドをやっていきたいっていうのはその当時からありましたね。
アンドリュー:大変だったことは2つで、まずはアイテムそのもの。マーケットでは、顔と身体のケアは別物として紹介されているからこそ、クリーム一品に絞る時にどういうアイテムが全身用としてバランスが良いかを考えるのは大きなチャレンジでしたね。
2つ目は、お客様の「全身で使っていいのか?」に対して理解を得ること。今では全身に使える!やオールインワンは珍しくないけど、当時は今までにやってないことをしようとしていたから、一般市場のスキンケアに対する「当たり前」がある中で、「全身ケアできるよ!」っていう我々の小さな声に耳を傾けてもらうのもチャレンジでしたね。
一般的なやり方の方がやりやすいけど、それはスチームクリームブランドの信念に反するので。
「アルミ缶」に込めた想い
ザキ:スチームクリームならではの「アルミ缶」へのこだわりや容器に採用された経緯を教えてください。
田上:クリームの容器は、「缶」というのは最初方決めていました。手になじんで、お手軽にパッと開けられて昔ながらの身近さもあるし。そこから、アルミ缶、スチール缶など素材違いの缶を、リサイクル率やクリームとの相性、デザイン性を見ながら色々探し始めました。
開発を進めていた2006年当時は、「LOHAS」や「MOTTAINAI運動」など、環境への意識が高まり始めた時期で、環境に負荷をかけない素材についてのリサーチも念入り行いました。
アルミは軽いし美しいし、リサイクル率も高い。世の中にふんだんにあるし、デザインも色々したいと思っていたので、プリントしやすいのもあってアルミになりました。
ザキ:丸い缶というのは決まっていたんですか?
田上:丸はあったかな。
アンドリュー:四角い容器は難しいよね…。
田上:フタ、閉まらないよね...。
一同:(笑)
ザキ:ちょっと見てみたい気もしますけどね、四角い缶に入ったスチームクリーム…!
アンドリュー:アルミは無限にリサイクルできるし、回収場所も多い。そしてそこにデザインをのせることでお客様がゴミにしない。
アルミはもともと地球に多い素材だし、何回リサイクルしても再生率が高いんですよね。
お客様には缶をゴミにせず、次の人生を与えてほしいと思っています。 普通は化粧品業界ってパッケージの種類が少ないから、当時知人に「(たくさんのデザインを作ることを)やめたほうがいい。お客様がお店で自分の使っているアイテムをすぐに見つけられない。」って言われたこともあります。
でも、パッケージの色とかではなく「缶」が目印になればいいかなって。普通とは違うやり方をしようと思ってデザインを作りました。
ザキ:わたしもスチームクリームに出会う前は、化粧品は使い終わったら容器を捨てるのが当たり前っていう考えが、使い終わったら容器に第2の人生があることにすごく感銘を受けました。
アンドリュー:人間の脳って不思議で、好きなものは何だかわかんないけど好き、っていう言葉にできない感情があります。 お客様のニーズも感情も様々で、デザインがたくさんあってもいいよねって。スチームクリームが性別年齢問わずに使えるところにも繋がってくると思います。
パッケージを決めちゃうと、「男性だからブラック!」のように、自然とターゲットも決まってきてしまうので、自分に合うパッケージを使えるようにしたいと思いました。
ザキ:選べるってスチームクリームならではだと思います。実際に、「初めて買ったデザイン缶は捨てられない。」っていうお客様の声も良くいただきますね。
お気に入りの限定デザイン
ザキ:お二人は好きなデザインや思い入れのあるデザインはありますか?
田上:もちろんオリジナルです!サンプルとして挙がって来た時、美しくてすっごく感動した!!!その後、最初のラインナップだった6種類のデザイン缶サンプルが上がってきた時、テーブルに並べていっぱい写真を撮りました。
限定デザイン「アース」
アンドリュー:そうなんだ!僕もね、やっぱり最初のオリジナルが一番思い入れがあるんだけど、デザインで楽しみにしてるのは和風のデザインで、とても好きだな。あ、それから「グランプリ」というレトロなレーシングカーのデザインもお気に入り!
あとは、「どこかに気付かれないようにちょっと仕掛けをすること」を英語で「イースターエッグ」と表現するんだけど、デザインの中にハートをこっそり隠したり、そういう仕掛けのあるデザインが面白くて好きかな。
限定デザイン「グランプリ」
ついに店頭デビュー!
ザキ:2007年4月7日に、初めてプラザの店舗でデビューした時の思い出や出来事はありますか?
田上:スチームクリームはプラザ8店舗からデビューしました。当時は、無地のオリジナルと2つの限定デザインの3種だけでスタートしました。デビューの日は、横浜と恵比寿の店舗に行ってしばらく様子を眺めていました。
アンドリュー:当時は今みたいに限定デザインをたくさんは発売しようとは思っていなかったんだ。1つのデザインが完売したら入れ替えて、次の新しいデザインを販売しようと思ってたんだよ。でもやっぱりデザインを並べて展開したい、ってなったんだ。
田上:その年の11月に初めて松屋銀座さんのイベントスペースで催事販売をして、6種類のデザインを並べて販売したところお客様の反応がとても良くて。「もっとデザインのラインナップが欲しい」というお店の方のお声もいただいたり、デザインを増やす事でお客様の層も広げることができました。だけど、当初はここまでデザインをたくさん出す予定ではなかったんです。
アンドリュー:化粧品業界でのデビューという面では、こういうデザインの展開って良い要素でありながら、一方で「スキンケア」ではなく「雑貨」=「シリアスなスキンケアじゃない」と思われる要素を持つこともありました。 今までやっていないことをすると、「不自然」なものと捉えられて、「普通、化粧品ではこんな事しないよね」と、なかなか理解を得られなかったことも事実です。
田上:「普通の化粧品はそうじゃないよね」という見方をされることは結構ありましたね。でもそういう今まで業界がやったことのない領域に足を踏み入れることはすごくチャレンジングだったし、楽しかったし、今思うととても幸運なことだったと思います。
これまでに発売してきたデザイン缶は、なんと1,250種類以上!
思い出のエピソード
ザキ:ブランド誕生から15年。一番印象に残っている出来事や思い出はありますか?
田上:やっぱり松屋銀座さんでの初催事です!お客様と直接お話ししながら、商品の魅力を伝えることができる喜びを感じました。そしてこの催事をきっかけに、翌年から催事の出店がどんどん増えて行って、ピーク時には年間600店以上出店するにまで成長していきました。だから、私にとって一番印象に残っている出来事なんです。
アンドリュー:僕が一番印象に残っている出来事はね、数年前にスチームクリームファンのお客様がお二人、静岡から東京のオフィスにいらっしゃったこと。 朝、品川オフィス(本社)の入口に、スチームクリームのファンのお客様が突然立っていらっしゃって。「スチームクリームのヘビーユーザーで大ファンなんです!」というお客様で、本社をわざわざ訪ねて来てくださったんです。とっても印象的でした。
あとは夜遅くに仕事から帰ってきて最寄りの駅を歩いていたら、女の子がスチームクリームのショッパーを持っているのを見つけて、思わず「ありがとう。」と言葉を掛けたいぐらい嬉しくて、有難い気持ちでいっぱいになったり、そういう瞬間や場面はたくさん覚えてますよ。
ザキ:最後にコラムを読んでくださる皆さんに、一言メッセージをお願いします。
田上:スチームクリームを15年間続けてこれたのは、お客様のお陰です。本当にありがとうございます。これから、更に新しいチャレンジをしていくので、ぜひ楽しみにしていただければと思います!
それから、かつて一緒に働いてくださった皆さん、お取引先の皆さん、現在のスタッフさんたち全員に、この場を借りて心から感謝の気持ちを送らせてください。
アンドリュー:スチームクリームに関するすべての事が普通じゃないです。例えばアプローチ・商品・製造方法など、他にもいろいろあります。それはお客様やマーケットが期待していたり、想定していることではないことです。もっと簡単な手法はあるんです。いつもみんながやっているような事をやったり、もっともっと簡単な道はあるんです。でもそれだってやったところで成功するとは限りません。それであれば、自分はチャレンジをして失敗したいんです。それが私の信念です。自分が大好きな事、自分が信じる事で失敗するのは構わないんです。
最初にお話した通り、スチームクリームはすべてが普通じゃなく、あえて大変な事をやってきました。それは正しいと思っているからそうしています。 私たちの仕事は、私たちの事を信じてくれるお客様を探すことです。人生はそんなに長くありません。であれば、存分に楽しみましょう!