デザインの裏側/刺繍作家吉川まこデザイン「ルッツ・デ・ラ・ヴィータ」
『ルッツ・デ・ラ・ヴィータ』のデザインができるまでのストーリーを、吉川まこさんよりお伺いしました。
●このデザインを制作したきっかけは?
2021年6月に発売したこのデザインの着想は2020年から始まっていました。コロナ禍の一度目の緊急事態宣言が明けない中、「鬱々とした世の中がぱっと明るくなるようなデザインを作りたい」とスチームクリームの制作チームと話したことから制作がスタートしました。
●どんな想いでデザインをされましたか?
今までのスチームクリームのデザインの中で、一番カラフルで力強いながら、どこか癒されるようなまるで自分自身を元気付け励ますかのように、コロナ終息を願いながら制作しました。
コロナ禍では元から好きだった散歩が頻繁になり、より一層自然の息使いを身近に感じ、2005年にベトナムに滞在して以来縁のある、蓮池のある公園でひたすら蓮を眺めたり、やっぱりベトナムの経験が今につながっていると改めて思ったりしました。
●確かに、これまでにないカラフルなデザインが印象的ですね。この配色にも、こだわりと想いが詰まっているとお伺いしました。
カラーコンポジションの思案の果てに行きついたのが、花の7色。虹と同じカラーパレットだったのは偶然とは思えず、更に植物のグリーンのグラデーションも7色。
狙ったわけではないのに。月曜から日曜の一週間も7日。人間の細胞が7年ですっかり入れ替わってしまうため、どんな大恋愛も7年で冷めてしまうことからの7年目の浮気の話など、科学的に解明できるのだろうけど、7というラッキーというより私にとってマジックナンバーについて思いを馳せた制作期間でもありました。
全体の雰囲気はどこかトロピカルで亜熱帯の空気感になり、6月から7月の梅雨から夏にかけて実際にオニユリや蓮、蘭やジャスミンなどにパワーをもらいながら制作したためでしょう。
吉川まこさんのいろいろな想いが詰まったデザイン。その名の『ルッツ・デ・ラ・ヴィータ』は、スペイン語で「生命の輝き」を意味します。
咲き誇る7色の鮮やかな夏の花々に癒され、自然のパワーを心にチャージして夏を迎てみませんか?
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